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今日は主人の誕生日です

連休2日目ですね。いかがお過ごしでしょうか。
主人のことを書くことは おそらく初めてのことだと思います。
ちょうどお誕生日と重なりましたので、少しだけお話しさせてください。
主人と出逢いましたのは、東京音楽大学4年の時です。

主人は指揮科でした。

音楽の「真理」を愛したひとです。

指揮者を目指し、よく勉強していました。

膨大なCDをいつも真剣に聴き、スコアを読み込む姿は今でも思い出します。
大学を卒業し、研究科へ進み、様々な指揮の実地体験もさせてもらい、日本のピアニストの卵さん達との演奏会の指揮者としてハンガリーへも行かせていただいたり、これから険しくも切磋琢磨してゆく、その矢先 音楽の道を断ちました。

私は絶句。驚きました。

日本の現状で指揮者として生きるのは至難だとの決断した主人は、すぐ就活、一般企業に転じました。
音楽の道を断ってからは、ほとんどCDを聴きません。 

彼にとって音楽はいのちそのものであった、と横にいて思います。

趣味 や 気分転換にはなり得ないのです。
それほどにまで、音楽を愛し愛していました。
主人の語ってくれた「音楽の真髄」は今でも私のいのちに響いています。

おと は はじまったら 決して後退はしない。進み続けるんだ。
だから 休符も止まってはいけないよ。休符も いのちを 運んでいるんだからね。


楽譜の曲は自分で歌って身体で弾くことも大切だけれども、
ひとつひとつの音には すでに 方向性は宿っているんだ。
だから、ひとつひとつの音に聴いて、その音を潰さないで 最大限に在る響きをポーンと鳴らしてごらん。そして次の音もね。そうやって次 次、と重ねていくんだ。すると音ひとつひとつに宿る方向性が1番自然で美しい形へ導いてくれるからね。
人生は不思議です。
願いどおりでない方向に行ったとしても、人の願い以上の美しさを宿していくこともあるのです。
私達の生涯は「成功に感じること」も「挫折に思えること」も「誉に見えることも」も「恥に感じること」もすべてすべてが 神の御手の中で ひとりの「尊い生きた存在の輝き」の採光となるのだと思います。
ですから、どんな状況にあっても 希望があることを忘れてはいけない。

いま この瞬間を愛していけばよい。

ひとりひとりにしか顕すことのできない輝くばかりの姿が必ずあるのですから。


今日という日は、私の生涯の1番若い日。

ひろい空を仰ぎ 新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込み そしてゆっくり細く長く長く吐き出し
からっぽになって
ゼロになって
新しい天への階段を見上げて歩みだします。

どうぞみなさま、おしあわせでいてください。
感謝を込めて。

さいたま市浦和区ピアノ教室
おとぴあの まえだやえこ