夜中にラインが届く。
急遽、ご用が出来て、
お休みされた
大人の生徒さんからだった。
10月も瞬く間に中旬に入り、
秋の深まりを感じます。
先生とレッスンを始めて
一年になります。
感覚的には、
先生とは幼馴染のような、
子どもの頃から知っているような、
私は勝手に身近に感じていますし、
先生との出会い、レッスン、
ピアノを通じて、
音楽の世界が身近に、
少しづつ日常に入ってきました。
有難いことです。
大宮にある博物館で、
このチェンバロと
バイオリンのミニリサイタルを
お聴きになったそう。
チェンバロに書いてある
言葉は
「音楽は喜びの友、悲しみの妙薬」
という意味。
ラテン語だそうだ。
1年前の出逢いだったのか。
1年でこんなに分かち合え
1年でこんなに
よろこび合えるものなのか。
改めて振り返り
やさしく、あたたかい響きに
満たされてきた
伸子さんとの美しい日々を思う。
音楽が与えてくれる
新しい出逢いは
わたしの想像や願いを超える恵み。
体験レッスンをいくつも受けた上で
最後に来てくださった
この女の子。
即決めてくださり
レッスンが始まった今春。
この子のレッスンを通しても
どれほど よろこびを
分かち合わせてもらっているだろう。
「すき!たのしい!」
は、なににも増して
生きるエネルギーが溢れることなのだ、
と
毎回、
その良き知らせを携えて来る子。
わたしはその姿に
目が覚まされるのだ。
ふたつのレパートリーを合体させたよ!
と弾きはじめた子。
驚いた!
ただ繋げて弾くのではない。
曲を分割させ、
ふたつの曲の分割分割を
うまく繋げていくのだ!!
好奇心と創造に満ちる
小さな身体。
横で見ていて
すごい!と うなってしまう。
好きな曲を選び
弾き続けるレパートリーは、
もはや
「弾いている」を超えて、
語りになり、
空間を満たすやさしさになっている。
「どうぶつたちとの暮らしの
トータルサポート」つむぎ舎
を経営されるご夫妻のお子さんからは、
ひと と どうぶつ達 と 自然とが
響きあって生きる姿が
たった週に45分のレッスンなのに
流れてくる。
みんな みんな
どの生徒さんも美しい。
こども も おとなも
みんな みんな
それぞれの生活があり、
そのなかで
音の世界のよろこびを知りたくて
この空間とレッスンを求めてくる。
音の世界は
限りなく豊かで
限りなく美しく、
そしてひとりひとりに寄り添う。
わたしは時々、ふと驚くのだ。
みんな
それぞれ、
自分の意思で
自分から弾く、ということに。
そして
その演奏は美しいことに。
世界最高峰のこのピアノが与えられて
来年1月で2年になろうとしている。
1929年に造られたベヒシュタインは、
2年前ドイツにあり、
この小さな空間に移されてきた。
きっと
きっと
日本の小さな部屋に来たのは
理由があったのだと
わたしは受け取っている。
ひとり ひとりに
歴史を超えて語るためだと。
ひとは美しい。
ひとに与えられている 心は美しい。
どんなときも
そこには歌がある。
どんなときも
あなたの中には
湧きつづける
よろこびの泉があるのだよ
と。