· 

いのちの鼓動を譜面からよみとる

音とひとつになること






楽譜のなかの
ひとつひとつの音には
メッセージが込められている。

まるで
小さい頃にした
炙り出し絵のように。



譜面には 
キーポイントになる音の並びが
隠されている。

すべての音を 
ただ弾くのではなく、
その炙り出される音を見出し、
その音達を紡いでみる。





ただ眺めているだけでは わからない。

曲に聴き尋ねるとき、
曲は神秘を知らせてくれる。






秘密を語るように。


私たちもそうだろう。



秘密をすべての人に語らない。



判断されない安心の中で

手柄にされない 平安の中で 

解説されない 
ただ話させてくれる
静けさのなかで

胸のうちは 
吐露できるもの。




曲も同じだと思う。





その神秘に聴くものでありたい。

作曲家の魂を通して
ほとばしらせた
音の神秘に
魅せられるものでありたい。



いのちの鼓動に響きあう神秘に
まねかれているのだから。